金地金(物理的な金塊・インゴット)の税務上の主な論点は、以下の3つです(2026年4月時点の国税庁通達・法令に基づく最新取扱い)。
保有しているだけでは税金はかかりませんが、「購入」「売却」「相続・贈与」のタイミングで課税関係が生じます。
個人の一般的な投資家を前提にまとめます(事業者や頻繁な売買は別途判断が必要です)。
1. 購入時の消費税(10%課税)
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金地金は消費税法上「課税資産」なので、購入時に10%の消費税が上乗せされます(購入者負担)。
例:1gあたり26,900円の地金を買う場合、消費税2,690円が加算され、総額29,590円。
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売却時は業者が消費税分を上乗せして買取価格を提示しますが、一般の個人(非課税事業者)には納税義務はありません。
注意:営利目的で継続的に売買を繰り返す場合、事業者とみなされ消費税納税義務が発生する可能性があります。
2. 売却時の所得税(譲渡所得が中心)
- 所得区分:原則として譲渡所得(総合課税)。給与所得など他の所得と合算され、累進税率(所得税5〜45%+住民税10%+復興特別所得税2.1%)で課税されます。最高実効税率は約55%近くになります。
計算方法(所有期間で大きく変わります)
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- 短期譲渡所得(取得日から5年以内):
譲渡価額 −(取得価額+譲渡費用) − 特別控除50万円 - 長期譲渡所得(5年超):
上記金額 × 1/2(半額課税の優遇)
- 短期譲渡所得(取得日から5年以内):
特別控除:金地金を含む総合課税の譲渡所得全体で年間50万円(譲渡益が50万円以下なら実質非課税)。
取得価額が不明の場合:売却価額の5%を取得価額とみなします(税負担が大幅増)。
確定申告:課税所得(控除後)が発生し、他の所得と合わせて申告が必要な場合に行います。買取業者は売却額200万円超などで「支払調書」を税務署に提出するため、申告漏れは指摘されやすいです。
- 例外:
- 営利目的の継続売買 → 雑所得または事業所得(長期半額の優遇なし、損失の通算範囲も狭い)。
- 金投資口座などの紙取引 → 源泉分離課税(一律20.315%)で申告不要。
損失:他の譲渡所得と損益通算可能ですが、給与所得などとは通算できません。
3. 相続・贈与時の税金
- 相続税:死亡日の小売市場価格(時価)で評価され、相続財産に含まれます。基礎控除(3,000万円+600万円×法定相続人数)を超える場合に課税。
- 贈与税:贈与日の時価で評価。年間110万円の基礎控除あり(超えると累進税率で課税)。
- 保有中は固定資産税などもかかりません。
実務上の注意点(2026年現在のホットトピック)
- 金価格高騰で売却益が出やすいため、領収書・買付明細の保管が必須(取得価額証明に不可欠)。
- 5年超保有で長期譲渡にすれば税負担半減 → 売却タイミングの重要性が高まっています。
- 相続税対策として金地金を活用する場合も、評価額が時価のため価格変動リスクあり。
- 事業者(個人事業主・法人)の場合:金地金仕入れが200万円超で免税・簡易課税制度に制限がかかる特例あり。
まとめ
一般投資家の場合、「購入時の消費税負担+売却時の譲渡所得税(特に短期・高所得者ほど重い)」ことが最大の論点です。
相続・贈与は時価評価がポイント。
個別事情(所有期間、所得金額、事業性など)で取扱いが変わるため、確定申告前に税理士や国税庁相談窓口に確認を強くおすすめします。
田中貴金属などの業者サイトにも詳細Q&Aがあります。
