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個人事業主が払う「4つの公租公課」まとめ|所得税・住民税・事業税・国民健康保険料の関係性

「所得税と国保」のペアに、さらに「住民税」「事業税」を加えると、個人事業主やフリーランスが直面する「お金の出入り」の全体像が見えてきます。

これら4つはバラバラに存在しているのではなく、「確定申告」を起点とした一本の鎖でつながっています。

 

1、四天王の「つながり」早見表

まずは、それぞれの関係性を整理しましょう。

項目

種類

計算のベース

特徴

所得税

国税

今年の所得

確定申告で自分で計算して払う。

住民税

地方税

前年の所得

確定申告の結果が自治体に届き、自動で請求される。

事業税

地方税

前年の所得

所得が290万円を超えると発生。経費にできる。

国保料

保険料

前年の所得

住民税の計算結果をベースに算出される。

2、住民税:所得税の「後追い」でやってくる

住民税は、所得税の確定申告をしたデータが市区町村に引き継がれて計算されます。

  • 税率は一律: 所得税は所得が多いほど税率が上がりますが、住民税は基本的に一律10%(市町村民税6%+道府県民税4%)です。
  • 1年遅れの請求: 今年の稼ぎに対する住民税は、来年の6月から請求が始まります。「去年は稼いだけど今年はサッパリ」という時に、高額な住民税が届くのが一番の怖いポイントです。

3、事業税:稼ぐほどかかるが「経費」になる

個人事業税は、事業を行っていることに対してかかる税金です。

  • 290万円の壁: 「事業主控除」として一律290万円が引かれるため、年間の所得が290万円以下ならかかりません。
  • 節税のループ: 最大の特徴は、**「支払った事業税は翌年の経費にできる」**ことです。
    • 所得税・住民税・国保料は「経費」にはなりませんが、事業税だけは「公租公課」として売上から差し引けます。払うと翌年の所得が減り、結果として翌年の他の税金も少し安くなります。
  • 青色申告控除は使えない: 所得税で使える「65万円控除」は、事業税の計算では適用されません。

4、全てを貫く「確定申告」の影響力

ここで、最初にお伝えした「一本の鎖」の話に戻ります。

確定申告で「経費」「所得控除」を1万円増やしたとします。すると、ドミノ倒しのように以下の影響が出ます。

1、所得税が安くなる(即座に反映)

2、住民税が安くなる(翌年6月に反映)

3、国保料が安くなる(住民税と連動して下がる)

4、(所得が290万超なら)事業税も安くなる

 

重要ポイント

多くの人が「所得税を減らそう」と頑張りますが、所得税の税率が低い人(5%など)の場合、実は「住民税(10%)+国保(約10%前後)」を減らす効果の方が大きいことも珍しくありません。

 

まとめ:お金を残すための優先順位

この4つの関係を知ると、対策が見えてきます。

「所得控除」を漏らさない

 iDeCo(小規模企業共済等掛金控除)やふるさと納税(寄付金控除)は、所得税だけでなく住民税を下げ、さらに国保料まで下げる強力な武器になります。

事業税を経費に入れる

 納付書が届いて払った事業税は、必ず翌年の帳簿に経費として記載しましょう。

国保を社会保険料控除に書く

 前述の通り、高い国保料は所得税・住民税を減らすための「控除」として再利用できます。

「税金の種類が多くてパニック!」という方は、まずは「青色申告の65万円控除」と「社会保険料控除」の2つをしっかり押さえることから始めましょう。