
相続における土地評価には、土地が道路計画予定地であるかどうかが大きく影響を与えることがあります。
道路計画予定地として指定されている場合、その土地の価値は通常の評価基準から減額されることが一般的です。
これには以下のような理由があります。
利用制限
道路計画予定地では、将来的に土地が公共の目的で収用される可能性があるため、自由に開発や売却ができなくなることがあります。このため、土地の利用価値が制限され、評価額が下がります。
収用のリスク
将来的にその土地が公共事業により収用されるリスクがある場合、通常の市場取引よりも低い価格で評価されることが一般的です。収用価格は公的な基準に基づいて設定されるため、市場価格と比較して低めに設定される傾向があります。
道路計画の進捗状況
道路計画がどの段階にあるかによっても影響を受けます。具体的な計画が進んでいる場合、評価の減額率が高くなることがあります。一方で、計画が未定の段階では影響が比較的軽微であることもあります。
ただし、具体的な評価減の内容や率は、地域の事情や計画の進行度合いによって異なるため、専門家にご相談ください。
道路計画予定地としての評価は、土地がどの程度計画にかかっているか、計画がどの段階にあるか、建築制限がどれほどあるかなどの条件に応じて異なります。
評価額が大幅に減額される可能性があるため、相続税対策として有効な場合もありますが、具体的な評価方法については税理士や不動産鑑定士に相談することが重要です。
具体的な土地評価
具体的な道路計画予定地における土地評価の計算は、以下のように進められます。
道路予定地の評価は、一般の土地とは異なり、利用制限や将来的な収用リスクを考慮して減額されます。
主に以下の要素が考慮されます。
1、基準の評価方法
●路線価
通常、相続税の土地評価は国税庁が定める路線価(道路に面した土地の1㎡当たりの価格)をもとに計算されます。道路計画予定地の場合も、基本的には路線価が基準になります。
●倍率方式
路線価が設定されていない地域では、固定資産税評価額に一定の倍率をかけて評価します。この方式も、道路計画予定地の場合は利用されます。
2、道路予定地としての減額要素
●予定地減額の割合
道路計画予定地の減額は、計画の進行状況や制限内容に応じて設定されます。
たとえば、道路計画が具体的に決定している場合、評価額が30%~50%程度減額されることがあります。この減額割合は、自治体や国の基準によるため、個別に確認が必要です。
●予定地の範囲
土地の一部が道路計画予定地にかかっている場合は、その部分だけが減額されます。
たとえば、100坪の土地のうち30坪が道路予定地であれば、30坪分の評価額が減額されます。
3、利用制限による評価減
●建築制限等
道路予定地では、建物の建築や改築に制限がかかることが多いため、土地の利用可能性が低くなります。このため、評価額がさらに減額されることがあります。
4、収用見込み地としての評価
収用補償額の考慮: 将来的に土地が収用される見込みが高い場合、相続時点での市場価格ではなく、収用補償額を考慮した評価が行われることがあります。
収用補償額は通常、時価より低い場合が多いため、評価額もそれに準じて低くなります。
例示
ある土地が路線価で1㎡当たり20万円と評価されている場合、通常の評価額は1,000㎡で2億円になります。
しかし、その土地が道路予定地であり、収用リスクや利用制限が考慮されて、50%の減額が適用される場合、評価額は1億円に下がります。
ところで、土地が道路計画予定地かどうかを調べるためには、以下の方法や場所で確認することができます。
1、市区町村役場・都市計画課
●都市計画図
市区町村役場の都市計画課で、都市計画図を閲覧することができます。
この図には、道路予定地や用途地域などが明記されているため、特定の土地が道路計画予定地に該当するか確認できます。
●窓口での相談
直接役所の都市計画担当者に相談することで、個別の土地が将来的な道路計画に含まれているかどうかを確認できます。都市計画課はこうした情報の窓口となります。
2、インターネットでの確認
●都市計画情報提供システム
多くの自治体は都市計画情報をウェブ上で提供しており、都市計画図や道路計画の情報をオンラインで確認できる場合があります。例えば、東京都や横浜市などの大都市では、インターネット上で簡単に検索が可能です。
●G空間情報センター
国土交通省が運営している「G空間情報センター」などのオンラインサービスでは、全国の都市計画情報が公開されています。これを利用して、道路計画の詳細を確認することもできます。
3、法務局の登記簿謄本
登記簿謄本や公図: 土地の登記情報には、土地の制限に関する情報が記載されていることがあります。特に、土地の一部がすでに計画に組み込まれている場合は、登記簿謄本にその内容が記載されていることがあります。法務局で登記簿を取得することで、この情報が確認できます。
4、土地家屋調査士や不動産業者への依頼
専門家の調査依頼: 道路予定地かどうかを正確に把握したい場合、土地家屋調査士や不動産業者に依頼することも一つの方法です。彼らは専門的な知識を持っており、都市計画や道路予定地に関する情報を詳しく調査してくれます。
5、土地利用計画関連の告示や公告の確認
官報や広報誌: 道路計画などの公共事業に関する告知や公告は、官報や市区町村の広報誌で公表されることがあります。これにより、土地が道路計画に関係しているか確認することができます。